はじめまして
VIVITAに2017年の10月から加わった新居(@hnii)といいます。 前職は企業の研究所でVRの研究をしていました。 今はVIVITAの青山オフィスにて、電子回路を設計試作しています。 あとは月に数回程度、柏の葉VIVISTOPにて実ユーザーとの対話をしながら、 自分のプロジェクトをアップデートする日々です。
このブログではHardware designerとして面白く感じたものを記事にしていきたいと思います。
まずは写真
これは何?
手持ちのガジェットを作るとき、CR2032(コイン型リチウム電池)を使うことがよくあります。 しかし、市販の電池ボックスは、手持ちの小さな機器には大きすぎ、 必要な寸法に収まらなかったりします。
そこで、そんな時に便利な3Dプリント可能な電池ホルダーを 作ってみました。
特徴
- 電池を完全にカバー
- ユニバーサル基板を挟み込める
- ケースの厚みは9mm
準備するもの
部品
- タッピングねじ M2 x 8
- CR2032
- 0.6mmスズメッキ軟銅線
- 秋月Dタイプ基板(とか、なんでも良い)
- キーホルダーの鎖
3Dプリンタ
- Ultimaker 2 GO(でもなんでも)
- 材料はPLAを使ったが、ABSでも良いはず
- stlファイルはこちら Coin battery case (CR2032) by hnii - Thingiverse
電池ボックスの設計の指針
- 電池の周りを3本のネジで押さえる構造
- 上と下を殆ど同じ型にすると設計の手間が半分(プラス記号と金具止めのところだけ差がありますが)
- キーホルダーの輪をはめ込めるように
- 寸法は全て、部品のサイズをそのまま使って、はめ合いとかは気しない(プラスチックの変形を期待)
- 電極にするスズメッキ線は0.6mmを使うことにしたので、電池との接触を考えて溝の幅は0.6mm、深さを0.5mm
設計図
だいたいこんな感じの寸法にしてみました。
印刷時間は、0.1mmピッチで1時間ほどかかりました。
組み立て
一番のキモはスズメッキ線を溝にはめて、綺麗に入るかです。 寸法の小さな部分はプリンタ毎の差がでるはずなので、 この線の太さである0.6mmがどんな風になるか確認が必要です。
そのあとは電池を入れて、基板を適当に締め付けると完成です。 基板の穴を広げなくても、ちょうど穴があっているところを狙うと、 タッピングビスなら入ってしまいます。
最後はキーホルダーの金具を付けるとこんな風になります。
まとめ
1時間とちょっとで、電池ボックスが作れてしまいます。 夜中に急に創作意欲がわいた場合に便利かもしれません。
では。