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神戸 都心こどもまちづくり会議レポート #前編 —— 三宮のまち歩きとランドスケープ・デザイン

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こんにちは!!!VIVITAでインターンをしている”ヨッシー”こと吉村佳津司です。
僕は大学の建築学科に在籍していて、VIVISTOPの子どもたちと一緒に模型づくりをしたり、まちの未来を模型でつくる「こどもまちづくり会議」というワークショップを企画しています。

2020年2月15日〜16日の2日間、都心・三宮再整備に取り組む神戸市とVIVITAが連携し、子どもたちが30年後の三宮のまちを考えてかたちにする「都心こどもまちづくり会議」を開催しました!

神戸市都市局都心再整備本部の協力のもと、三宮の巨大なまち模型を作り、その模型をベースに子どもたちと学生が議論して三宮のまちの課題を見つめ、子どもならではの視点で夢のある未来のまちづくりを提案するイベントです。

柏の葉をはじめ、各地で実施してきた「こどもまちづくり会議」も今回の神戸市で4回目となりました。過去におこなったワークショップもご紹介しつつ、神戸市の子どもたちと過ごした濃密な2日間を、前・後編のレポートでお伝えします!

【都心こどもまちづくり会議 powered by VIVITA】
~30年後の未来の三宮の街をこどもたちの視点で考える2日間~
神戸市は、2019年度7月から神戸市こどもの創造的学びに関する研究会を立ち上げ、次世代を担う創造的人材の育成に、分野・領域の枠を超えて長期的な視野で取り組んでいます。このたび、神戸市と同研究会が主催する実験プログラムとして、VIVITA協力のもと「都心こどもまちづくり会議」を開催ました。


会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸 KIITO http://kiito.jp/
日時:2020年2月15日(土)〜 2月16日(日)
参加:小学生3年生〜6年生
主催:神戸市・神戸市こどもの創造的学びに関する研究会
協力:VIVITA株式会社

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こどもまちづくり会議とは

「こどもまちづくり会議」は、実際に大人たちが考えているまちの将来像や課題をテーマに、子どもたちが自分たちのまちの未来について考え、「まち模型」をつくるワークショップです。

地域課題に向き合い、アイデアをかたちにして提案することで、子どもたちは自分のまちを ”自分ごと” として捉えていきます。また、まちづくりに関わる地域の大人や学生たちは、子どもたちの自由な視点や発想から、たくさんの刺激や気付きを得ることができます。

「こどもまちづくり会議」は、そこに暮らしている皆で「まちづくり」を楽しみ、かたちにする活動なのです。

これまでのこどもまちづくり会議

第1回の「こどもまちづくり会議」は、スマートシティ開発を目指す柏の葉キャンパス駅周辺でおこないました。「研究者と住民が暮らすまち」をテーマに、30年後、自分が研究者としてこのまちに住んでいたら?をイメージして、まち模型づくりに取り組みます。

アクアテラス(調整池)やこんぶくろ池など、柏の葉に点在する水資源を1つの河川でつなぐ計画、それによって豊かになった水辺空間を存分に生かした遊園地、温泉施設や技術体験会場など、今ある地域資源を積極的に活用したアイデアを子どもたちが考え、柏の葉のまちづくり団体であるUDCKの皆さんに提案しました。

完成した巨大な「まち模型」は、柏市役所に2週間ほど展示され、地域の方々に見ていただくことができました。

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第2回の「こどもまちづくり会議」は、JR柏駅前の「再開発」をテーマに取り組みました。

JR柏駅前を「まち歩き」してストリートの愛称や特徴を目に焼き付け、まちづくりの議論がスタートします。子どもたちが、それぞれのストリートに新たな愛称(計画名)を付け、それをもとに模型を製作しました。このまちづくり会議には、柏市議会議員の山下洋輔さんが参加され、子どもたちの提案に真剣に向き合ってくださいました。

完成した「まち模型」は、KAMON柏(柏観光センター)に1か月ほど展示されましたが、訪れた子どもたちの手によって更にアイデアが追加され、継続してアップデートがおこなわれました。

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3回目の「こどもまちづくり会議」は、六本木ヒルズでおこなわれました。森ビル株式会社の方々と一緒に、子どもたちが「観光に来る人・住む人・仕事で訪れる人」の視点で未来の六本木ヒルズについて考えました。

子どもたちは六本木ヒルズをまち歩きして、森ビルが都心の再開発で大事にしている「Vertical Garden City - 立体緑園都市」の構想を体感し、「未来年表」や「未来地図」を作成してイメージを膨らませます。空飛ぶ車や宇宙エレベーター、ロボットがいるスポーツジムなど未来の技術をイメージしたアイデアのほか、室内遊園地やビルの緑地化など、多様性にあふれる30年後の六本木ヒルズが完成。立体緑園都市構想を表現するため、高さが1メートルを超える模型となりました。

完成した「まち模型」は森ビルの総合受付に展示され、六本木ヒルズで働く皆さんに見ていただくことができました。

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神戸都心こどもまちづくり会議について

さて、第4回目となる今回の「こどもまちづくり会議」の舞台は、神戸市三宮です。

神戸市企画調整局産学連携ラボと一緒に、「歩いて楽しい三宮のまち」をテーマに取り組みました。たくさんの交通機関が集まる三宮駅から港までをつなぐ、フラワーロードを中心につくられた細長い「まち模型」をベースに活動します。

今回は神戸市の大学生たちが20名以上集まり、子どもたちとあわせて総勢40名を超える大規模なワークショップになりました。

2日間にわたる活動の1日目は、「まち歩き」を通して現在の三宮のまちづくりについて学んだ後、「歩くのが楽しくなる三宮のまちの3つの課題を解決しよう!」をテーマに「まちづくり会議 」をおこない、「ランドスケープ・デザイン」に取り組みました。
2日目は、前日の活動で生まれたアイデアをかたちにします。神戸市こどもSOZOプロジェクトで集められた地元の廃材を活用して、まち模型を製作しました。

三宮再整備を担当する神戸市都市局都心再整備の方々も参加して、「まち歩き」で子どもたちに神戸市のまちを紹介してくれたり、今後の再開発の方向性について話してくれたり。最後の発表会では、子どもたちと学生の真剣な提案をきちんと受け止めて丁寧なフィードバックを返してくれました。

大人と子どもが皆で「まちづくり」を楽しんだ、神戸市都心こどもまちづくり会議。
その準備期間と、2日間の活動を振り返ります。

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準備期間 ー 柏の葉の子どもたちと模型づくり

本番の2週間前から、VIVITAインターン生の「かげっち」と一緒に模型製作を開始。 幅が60㎝~90㎝・長さ4mを越える1/300の「まち模型」はこれまでにない大きさで、建物の数はまさかの100個超え!柏の葉の子どもたちに手伝ってもらいながら、製作を進めていきました。

まずは、現在の三宮にある建物を少しデフォルメして模型を制作します。

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そして、柏の葉の子どもたちによって白く塗られていく模型たち。神戸の子どもたちは、この真っ白なキャンバスの上に、自分のまちへの想いを詰め込んでいくのです。

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模型を隙間なく詰められるように子どもたちが工夫して、ピッタリと収納してくれました。4箱の段ボールに荷造りされた模型たちは神戸へと旅立ちます。

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そして、本番の2日前に僕たちも現地入り。 会場に届いたまち模型を組み立てつつ、神戸芸工大・神戸大・神戸市の方々と打ち合わせして、着々と準備を進めます。この真っ白なキャンバスがどうなるのか、期待と不安を胸に当日を迎えました。

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DAY1ー「三宮まち歩き」と「ランドスケープ・デザイン」

三宮まち歩き

いよいよ本番。まずは「まち歩き」です。20名の参加者が2グループに分かれて、三宮のまちを散策。まちを良く知る神戸市の方々に案内してもらい、子どもたちはチェックポイントで探検手帳を開いて、学んだことや気付いたことを記入します。

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散策に使う探検手帳。神戸市の皆さんから事前に教えていただいた情報を編集し、VIVITAデザイナーの青木さんがデザインしてくれました。子どもたちが散策しながら探検手帳にメモを取っていた姿がとても印象的でした。

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今回のワークショップは学生スタッフの人数が多く、学生1人と子ども1人~2人が組になって歩きました。最初は緊張気味だった子どもたちも少しずつ笑顔になり、どんどんスタッフに質問するようになっていきました。

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ランドスケープ・デザイン

おひるごはんを食べて、午後からはグループワーク開始! 駅前空間(Aチーム)・フラワーロード(Bチーム)・ベイエリア(Cチーム)に分かれ、「歩いて楽しい三宮」を目指してアイデアを練ります。

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まずは、まち歩きのルートを模型上に示し、チェックポイントで気付いたことや疑問に思ったことを挙げて、皆で問題意識や課題を共有します。

そして、それを解決するアイデアを各々ふせんに書き出し、チームで話し合ってまちづくりの計画を立てていきます。スタッフがファシリテーターをするチームもあれば、スタッフは書記係に徹して子どもたちの中で議論を深めたりしているチームもあり、その進め方も多様。

どのチームも1時間ほどでふせんがいっぱいになり、アイデアがたくさん詰まった計画になったようです!

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「まち模型」で地形を確認しながら、具現化するアイデアの高さや大きさ、位置などを決めていき、具体的なまちづくりのイメージを膨らませます。

イメージが固まったら、「未来地図」に自分が製作するアイデアを書き込みます。アイデアが干渉してしまう場合には子どもたち同士で話し合い、場所を移動させるなどの工夫をします。

各チーム、ユニークな未来地図が浮かび上がってきました!

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アイデア発表!

まちづくりの計画がまとまり、いよいよアイデアの発表です!

各チームで記入した未来地図を掲げ、子どもたちが1人ずつ、計画の概要やかたちにするアイデアを発表しました。LRT(次世代型路面電車システム)の整備や生田川の復活など、3つのエリアをまたぐアイデアについては、各チームの子どもたちが話し合って合意形成が図られました。最初は港まで計画されていたLRTが、他チームの高架線とつなげる案でまとまっていたのが、とても印象的でした。

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子どもたちがまち歩きして出会ったさまざまな発見から、たくさんのユニークなアイデアが生まれた 1日目の活動の様子は、こちらのショートムービーでご覧いただくことができます。


後編は、2日目の活動の様子をご紹介します。
お楽しみに!