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超図書館総合研究所で「みんなの空想会議」開催!生成AIとの共創で、奇想天外な新聞記事を書いてみた!

こんにちは。VIVITAクルーのさかいです。

2024年1月最後の週末、東京・茗荷谷にある「超図書館総合研究所」こと「超研」で、みんなの頭の中にある空想をテクノロジーで具現化し、世界を今よりちょっとだけおもしろい場所にする異次元発明プロジェクト「みんなの空想ラボ」のワークショップを開催しました。

子どもから大人まで、みんなで空想を楽しんだ1日をレポートします!

「みんなの空想会議」とは?

空想ラボが開催する今回のワークショップは「みんなの空想会議 Vol.0」。

自分の頭の中にある空想を取り出し、生成AIでイメージをつくってみんなで話し合い、奇想天外な未来のニュースを新聞記事にして発表するワークショップです。自分をとりまく世界を見つめ、そこからアイデアを発想するおもしろさ、テクノロジー(生成AI)との共創を体験します!

今さらですが「みんなの空想ラボ」は、対話と共創によって、奇想天外で荒唐無稽なアイデアを無理やりかたちにする技術と才能の無駄遣い研究所です。世界におもしろさをもたらす異次元の発明を生み出し、世界に向けて発信します。

今回の「みんなの空想会議」は、未来を自由に空想してアイデアを生み出すために、凝り固まった脳みそをやわらか〜くするためのワークです!大人から子どもまで、関係者を含め12名が参加してくれました。

自分の世界を旅しよう!

まずは「ことばハント」で自分の「環世界」にあるキーワードを集めます。

「環世界」とは、生物が、それぞれがもっている感覚器官で時間と空間をとらえつくりあげている世界のこと。世界の感じ方は、生物によって異なります。自分の器官が今、とらえている世界を言葉にして、書き出してみます。

そして書き出した言葉から、さらに思いつく言葉を書き広げます。今回のワークでは「それはどんなもの?(形容詞)」「音であらわすと?(オノマトペ、擬態語)」「それはどんな動きをする?(動詞)」の3つを書き出しました。

その次は「空想のタネ」づくり。「ことばハント」で集めた言葉を自由に組み合わせて「ふしぎな言葉」をつくります。例えば「もじゃもじゃの目覚まし時計」「おじさんが住んでいるおにぎり」などです。

子どもも大人もウンウンと頭をひねりながら、ふしぎな言葉を編み出していきます。さて、みんなの頭の中から、どんな奇想天外な言葉が誕生したでしょうか!?

未来を自由に旅しよう!

「空想のタネ」がいくつかできたら、その中からひとつ選び、AI画伯にお願いしてイメージを生成します。今回はOpenAIの人工知能チャットボット「ChatGPT-4」を主に活用しましたが、ここで重要になるのがAIと対話するための「プロンプト」です。

イメージを生成してもらうための「呪文」がうまく唱えられないと、魔法の力が半減してしまいます・・・!どうにかして、より面白いイメージを生成しようと奮闘する記者とクルーたち。思いも寄らない斜め上の仕上がりに爆笑しつつも、ChatGPTとの対話を試みます。

生成されたイメージをもとに「空想ノート」を作成してさらに空想をひろげ、空想新聞社の未来のニュース記事を書く12人の記者たち。みんな真剣です。

空想新聞社の記者たちによる未来ニュース、発表!

3時間、されど3時間。ゼロから空想してアイデアを生み出し、それを文章に綴るには果たして短いのか、長いのか。しかし全員が、時間内に空想新聞社の未来ニュースを書き上げました!

ひとりずつ、執筆した記事を読み上げます。

奇想天外で、摩訶不思議で、まだ誰も見たことがない、新しい世界。12人の記者たちがユニークな着眼点によって生み出した驚くべきストーリーは、ひとつとして似たところがなく、私たちを無限に広がる未来へと連れていってくれました・・・!

記者たちによる未来ニュースをまとめた「空想新聞」はこちらです。 ぜひお楽しみください!

空想ラボは、自分を知る旅

最後に、参加者にアンケートをお願いしたところ、それぞれの楽しみ方でこのワークを楽しんでもらえたようです。

  • 自分の考えが未来で表現できた
  • 自分が好きなことを、ことばハントで見つけられた
  • アイデア出しがこんなに楽しいなんて!言葉のイメージを広げることをこんな風に楽しくできたのも初めてだった
  • 言葉を手で書き出す作業と、その言葉を生成AIで表現する作業、記事を書き上げる作業と、ローテクとハイテクを合わせた作業がうまく融合していた
  • 言葉というきっかけがあると、自分の中からさっきまで思ってもいなかったネタが飛び出してくるのだと素直に驚いた

また、ワークショップの難易度を尋ねたところ、子どもたちは全員「ちょうどよい」と回答したのに比べ、大人からは「ややむずかしい」の回答がいくつか見られました。子どもたちは「むずかしい部分」と「おもしろい部分」を素直に楽しんでいたようですが、経験を積んで思考がパターン化されていく大人は、固定概念を捨てて自由に空想をするまでに時間がかかるのかもしれないなぁ、と考えたりしました。いずれにしても興味深い結果でしたので、今後に活かしたいと思います。

今回のワークで使用した「アイデアのもとになるものを収集し、その組み合わせによって新しいアイデアを生む」メソッドは、アイディエーションの手法としては比較的オーソドックスなものです。しかしだからこそ、誰でもアイデアを創出できるものになっています。

アイデアは特別な誰かのものではなく、誰でも「空想のタネ」を頭の中に隠し持っています。それをかたちにするか、しないかは本人次第であり、かたちにすることで他者との対話が生まれ、世界とつながります。参加者には、そのことを実感してもらえたのではないでしょうか。

空想ラボは、自分を知る旅です。

創造活動におけるオリジナリティは自分の内面やルーツから生まれます。それは「主体」のひとつでもあり、「自分が世界をどう見ているのか」という主体によって「世界にどう働きかけるのか」という行動が生まれると私たちは考えています。

その人自身の唯一無二のアイデア、世界につながる「主体」が生まれる場として、空想ラボはこれからも活動を続けていきます。空想ラボと一緒に、空想してみませんか!?

(了)