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VIVITAの壺 #6 ソフトウェアエンジニア 板本 伸太郎 ほぼ一万字インタビュー

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VIVITAの壺とは!?
VIVITA管理部のくぼちゃんとコミュニケーターのさかいが、社内のヒト・モノ・コトについてインタビューしまくるコーナーです。VIVITAの魅力をみなさまにお伝えすべく、どこまでも食い下がり核心に迫ります。


さかい:
板本さんって、下のお名前は「しんたろう」って読むんですか?

板本:
そこから!?(笑)

さかい:
つい「のぶたろう」って読んじゃう。

板本:
ああ、「のびたろう」って読んだりする人いますね・・・。

さかい:
ですよね〜。

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さかい:
さて、早速ですが、VIVITAに入社した経緯を教えてください。

2、3年おきに5、6回転職

板本:
僕、Yahooで白川さん(VIVITAエンジニア)と一緒に働いていたんです。白川さんから、退職してPiccolo(VIVITAの旧社名)という会社に行くんだけど、エンジニアを探しているらしいから話してみない?と誘われたのがきっかけです。

それで話を聞いてみたら、子どもたちの未来の文房具を作っている(当時)ということだったので、興味が湧きました。

Yahooでは、AndroidアプリやiOSアプリで日常のお助けツールを作る部署にいたんです。デイリーアクティブユーザー数の目標を決めて取り組んだりしていたのですが、じゃあ、たくさんの人に使ってもらった先に何があるか?というと、そこにYahooの他のサービスにつなげるための広告を出すんだ、みたいな話で・・・。

正直、何だか先が見えないな、違うことがやりたいな、なんて思ってたタイミングでもあったんですね。

さかい:
先が見えないっていうのは、自分自身のことですか?

板本:
そうです。そこに居続けることで、やりたいことがやれている自分がその先にいるのか?というと、ちょっと違うのかもって思い始めて・・・。

僕は結構、転職をしてる人で。2、3年おきに環境を変えたりしていたんですけど、Yahooにも3、4年いたから、そろそろかなぁなんて思っていたタイミングでもありました。

次の環境を考えるきっかけは、この時みたいに先のことを見直したタイミングだったり、会社が立ち行かなくなったり、たまたま声をかけてもらって自分で飛び込んだり様々ですが、出戻りも含めると5、6回転職してるんです。

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さかい:
これまでどんなお仕事をしていたのか、教えてください。

板本:
僕はSIerに新卒入社して、そこからWebエンジニアとしてのスキルを身に付け始めたんですよ。そして実は、大学留年して入社を1年遅らせてもらったにもかかわらず、1年半でやめるというアグレッシブなことをしています。(笑)

2社目もWeb系SIerなんですが、Webが強そうなところで仕事してみたいなと思って入社して、その後、同僚が立ち上げたベンチャーに誘われて、そこで色んなサービスを立ち上げていたら、楽天に買収されて。サービスごと売っちゃったので僕自身は楽天には所属してないんですが、訳あってその会社が潰れちゃったんです。

その後、白川さんもいたコミュニティファクトリーというソーシャルゲームを作っていた会社に移ったんですが、潰れちゃった前の会社のメンバーが新しく会社を立ち上げたと言うので、そこに出戻りました。そしてもう一回、コミュニティファクトリーに出戻った、という経歴です。

さかい:
なかなかドラマチックですね。専門はずっとWebですか?

板本:
最初はWebでしたが、コミュニティファクトリーがソーシャルゲームを手掛けている中で、Androidのアプリケーション開発もやるようになりました。なので今は、WebとAndroidアプリ両方です。

さかい:
VIVITAではどんなことをしているのか教えてください。

板本:
VIVIWARE cellというプロダクトのアプリケーション開発を部分的に受け持っています。それはハードウェアとソフトウェアを一緒につくるプロジェクトでもあるんですが、企画を含め参加しています。あとは、会員管理のシステムをWebで新しくつくろうとしていますね。

入社早々、洗礼を受ける

さかい:
ハードウェアにまつわる仕事はVIVITAが初めてですか?

板本:
VIVITAが初めてです。単純に面白いですよね。まだまだ素人レベルを脱してないんですけど、柏の葉のVIVISTOPでも、電子工作をやる子と一緒の目線でつくってみたり。

最近だと、VIVISTOPの目の前にあるアクアテラス(人工池)の水を綺麗するんだってことで、じゃあ、池のことをもっと知るために水温や気温、池の様子をデータで取って定点観察できるデバイスを作ろうという話を、桃子さん(VIVISTOPクルー)としています。

さかい:
すごいですね。板本さん自身が日々アップデートしていますね。

板本:
ただ、まだ素人に毛が生えたレベルだから、外でデバイスを使う時のバッテリーをどうしようとか、いろいろ課題があって・・・。このあと、新居さん(VIVITAエンジニア)を召喚しようと思ってます。(笑)

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さかい:
ちなみに板本さんが入社した時は、どんなプロダクトを開発していたんですか?

板本:
面接時には、子ども向けのプロダクトを出すと聞いていたんですが、いざ入社したらその企画が一回リセットされていましたね。

さかい:
それ、今井さん(VIVITAエンジニア)と一緒じゃないですか。

板本:
そうです。(笑)今井さんと僕、同期入社ですから。

さかい:
ここにもその洗礼を受けた人が・・・。

板本:
そうなんです。当時、隔週でみんなで集まって、こんなものをつくった方がいいんじゃないか?って話し合う提案会みたいなものを開いたりしてましたね。そこでアイデアに行き詰まってくると、泰蔵さんがいろんな話をしてくれて。

2週間に1回、泰蔵さんの面白い話が聞ける会でした。

くぼた:
あの頃は本当にそうでしたね。

大志も原体験もないけれど

さかい:
VIVITAがモノをつくってる会社だから入社した、みたいな動機ってありましたか?

板本:
ハードを開発していること自体、面白そうだと思ってはいたけど、決定的な理由ではないです。僕はこれという志があったわけではなく、単純に子どもがテーマなのがおもしろそうだなって思ったからなんですよね。

当時、小さい子どもが2人いる状態だったので、「子ども向けのプロダクトをつくっていたら、仕事しながら子どもと遊べるんじゃないか」って思ったんです。そんな環境だったら、すごくいいなと思って。

だからあんまり、聞こえの良いことが言えないんですよね。(笑)

さかい:
でも、動機なんてそんなものじゃないですか?
さかのぼって、エンジニアになった経緯を伺いたいです。

板本:
そういうのを意識したのは、大学生の頃ですかね。僕はよく何も考えてないって言われるんですけど、やっぱり何も考えてなくて。就職活動を始めてから、自分の仕事は何が良いんだろう?って本当に考え始めたように思います。

しかも、専攻は化学だったんですよ。情報系じゃないんです。

さかい:
ちなみに、なぜ化学を専攻したのですか?

板本:
受験する時、勉強として得意なものを優先して道を選んだらそうなっただけです。英語や国語より数学のほうができる、化学と物理だったら、物理は小難しいけど化学は何となくできた、って流されちゃいましたね。

さかい:
好きというより、得意だったから。

板本:
そうなんですよ。だからこそ、子どもたちが早い段階で好きなことを見つけて、それをどんどんやり続けて、いろんなことをやっていいんだって思えるVIVISTOPみたいな環境はすごくいいな、と思います。

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さかい:
中高校生の頃に夢中になったものとかないんですか?

板本:
中学では部活(ハンドボール)に一生懸命でしたが、高校に入ってからは帰宅部で、家に帰ってひたすらテレビゲームしてましたね。全然クリエイティブじゃないんですよ。

さかい:
子どもの頃や10代の思春期の頃にモノづくりに没頭したとか、そういうものはないんですね、本当に。

板本:
そうなんです。僕はみんなのように原体験は無いです。(笑)

でも、高校生の頃に「ダービースタリオン」っていう競馬のゲームがあって、セーブデータを改造できるような機械が売っていたんです。強いものをつくりたいから、コードというかデータを見て、ここを変えたらどうなるか?みたいなことはやってましたね。16進数見て、この数がこのパラメーターだから、ここをffにしちゃえ、とか。

さかい:
もともと、そういうことが苦手ではなかったんでしょうね。

板本:
好きですね。好きなんだけど、そういう環境に恵まれていたわけではないから、コンシューマーゲームで自分で見つけられる範囲に限られていました。

さかい:
化学の勉強は楽しかったですか?

板本:
化学が楽しいかって聞かれると、そうでもなくて。一応、就職活動のときにマテリアル関係のケミカルの会社とか、工業化学的なことをやっている企業を何社か受けたりしたんですけど、途中から、これは自分が仕事として選ぶものではないんじゃないか、と思い始めたんです。

そんな時に、ソフトウェアエンジニアだったら社会に出てからでもなりやすいらしい、と聞いて。卒業生も含めて周りにエンジニアになった人が結構いたし、面白そうだなって思いました。そこで初めて、自分の意思を持って選んだかな。

さかい:
そこで自我が芽生えんですね。

板本:
ようやくここで。(笑)

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さかい:
今まで続いているってことは、やっぱりエンジニアが性に合ってたんでしょうね。

板本:
面白いですね。仕事が忙しくなっちゃうと手が止まっちゃうんですけど、プライベートでも何かつくるっていうのは続けてますし。

さかい:
板本さんはモノづくりしてるイメージがあります。それは大人になってから目覚めたんですか?

板本:
元々つくりたい気持ちはあったんですが、知識がなくてやり方が分からないし、それをやってる人たちとか、そういう場との出会いもあんまりなかったんです。

VIVITAに入社したら、VIVISTOPにレーザーカッターなり3Dプリンターなりそういう道具があって、それを使ってる人たちがいて、という環境があって初めて、自分でもいろいろやってみたい、こうしたい、っていうのがどんどん出てくるようになりました。

だから僕は、子どもと何かするってことにそんなにこだわってなくて、自分自身が楽しんでる、という感じです。

さかい:
それが一番大事だと思います。自分が楽しんでなかったら、子どもも楽しくないじゃないですか。一緒に面白がって探究することが大切ですよね。

場所や時間にとらわれない学びの機会

さかい:
これからVIVITAで実現していきたいことがあれば教えてください。

板本:
実現したいことは2つあって。ひとつめは、マネタイズするサービスを作りたいですね。

さかい:
お!?それは興味あるぞ。(笑)

板本:
VIVITAって、いまのところ売上は度外視しているけど、この活動を継続させていくためには、マネタイズできるサービスを自分たちで持っておくことが必要なんだろうなと思っています。コロナ禍で、ウチって本当に大丈夫?って思ったこともありつつ。

さかい:
そうですね。今は泰蔵さんが投資してくれてますけど、自走するための知恵は絞っていかないといけないですね。

板本:
せっかく泰蔵さんがこういう場所を立ち上げてくれて、しかも何年も維持してもらってる中で、この先もって考えると、やっぱり自立しないといけない。で、僕もマネタイズってぼんやり言ってるけど、これで儲けようぜっていうのはあんまりない。(笑)

僕らがビジネスモデルを考えて儲けるというより、泰蔵さんみたいな人を増やす努力をしてもいいのかもしれないですね。子どもたちの活動に対してクラウドファンディングだとか、いろいろ考えていきたいです。

さかい:
みんなが賛同してくれるような価値を創出すれば、それは可能ですね。

板本:
もうひとつは、同じくコロナ禍がきっかけなんですが、クリエイティブな遊びと学びの環境をつくる我々のミッションに、”オンライン”という要素が加わったので、その部分にフォーカスして取り組みたいと思っています。

それぞれのVIVISTOPで、一部の活動をオンラインにしてリモートで動かしていると思うんですが、そこにエンジニアがあんまり関わっていないですよね。リモート活動でこんなツールが欲しいとか、こんなシステムが欲しいっていうのを、活動していく中で自分たちで欲して自分たちでつくる、ということをやってみたいなって思っています。

さかい:
さっき原体験が無いって言ってた人とは思えないですね・・・。

板本:
何も考えてないと言いつつ、ちょっと考えたりするんですよ。(笑)

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板本:
これには少し原体験みたいなものがあって。

長女が不登校だった時期があるんです。今、小学校4年生なんですけど、合計すると1年半くらい学校に行けなかった時期があるんですよ。オフィスに連れていったりしていたから、社内で知っている人もいると思うんですけど。

学校の授業は、教室に行ってみんなで一斉に受けるものっていう固定観念があったけど、コロナで休校になって、リモートの授業が始まるぞ、みたいな雰囲気になってましたよね。でも、自粛要請が解除されて子どもたちが学校に行きだしたら、すっかりその動きがなくなってしまって。せっかくきっかけがあって種が蒔かれたのに、それが消えてなくなりそうで、とても残念に思っています。

子どもが不登校になって、学校に行かないことに関しては僕は受け入れていたんですけど、じゃあ、他に何するの?って言うと、選択肢があんまりないんですよね。ないって言ったら語弊があるんですが、現実的に選べる選択肢が少ない。とは言え、みんな学校に行きたくない、行けないだけで、学ぶ意欲はあるんです。

だから、そういう場所をオンラインで構築したい。どうしてもリアルな場所に行かなきゃできないってところからもう少し昇華して、リアルでもオンラインでも活動できる、いつでも家にいてもできるんだよ、ってことを実現したいなと。

放課後や休日という概念をなくして、不登校の子でも、午前中からでもいいから、VIVISTOPの活動に振り切って自分がやりたいことをやる、という子どもが出てきてくれてもいいですよね。

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やりたいことをやるためのVIVISTOP

さかい:
板本さんは柏の葉にもよく来てくれますが、VIVISTOPがこういう場所だったらいいなという理想はありますか?

板本:
VIVISTOPは今まで、「子どもがやりたいことを見つける場」としても役割を担おうとしてたと思うんです。それは否定しないんですが、VIVISTOPに来てやりたいことを見つけるっていうと、どうしても限定的になってしまいますよね。やりたいことは、いろんなところで見つけてきてよ、それがVIVISTOPでもいいけどね、と思っていて。

放課後、友達に会いに来るとか、暇だから来たよって子がいても、やりたいことを探しに来ている子がいても別にいいんだけど、「VIVISTOPだから、やりたいことをやる」というモチベーションを持った子どもが主に集まっている、という場所になってほしいですね。

さかい:
そうですね。他の子から刺激をもらったり、大人に教えてもらったり、あるいは何か道具から入る場合もあるかもしれないけど、あの中だけでやりたいことを見つけようとすると、どこか限られてしまいますね。

板本:
なんでそう思ってるかっていうと、だんだん学年が上がっていくと、忙しくなってVIVISTOPに来なくなりますよね。それって何故だろう?と思ったら、習い事や学校の活動より、優先されない。まだまだ、学びの場所としては認められてないんだろうなって。

やりたいことがわからないけど来てるとか、フラッと来てる子どもがマジョリティになっちゃうと、「暇な子どもを預けられる場所」になってしまう。でも、あそこに行くと子どもが一生懸命何かに取り組んでいる、何かつくってる、何か研究してる、というのが目に見えてわかるようになると、保護者の目線も変わってくるんじゃないかと思うんです。

誰しも、常にそういうモチベーションでいられるわけじゃないから、来なくなる時期があってもいい。でもふと、もう一回やってみようと思った時に、VIVISTOPを選んでくれたらいいな、と思います。

思考停止しない働き方

さかい:
VIVITAで働き始めて気付いたことって、何かありましたか?

板本:
もともと、流されてずっとやり続ける、ということがあまり好きじゃないので、本当にやらなきゃいけないことか?って考えることは割としてきた方だと思っていたんですが、VIVITAは「思考停止するな」という文化なので、よりそういう考え方ができるようになったかなぁって。

一回リセットして、これって何でやってるんだっけ?このままやり続けていいんだっけ?って、立ち戻ってもう一回考えるようになりましたね。

ソーシャルゲームをつくっている時も、これがやりたいことなんだろうか、これをつくって誰が喜ぶんだろうか、みたいなことを常に考えていたつもりでしたが、今にして思えば、流されて思考停止していた部分がずいぶんあったんだなって発見がありました。

さかい:
VIVITAは惰性でやってたら、きっといつか誰かに突っ込まれますね。(笑)
そんなVIVITAだからこそ、できると思うことはありますか?

板本:
やっぱり、いい意味で仕事と生活を切り分けなくて済んでるところがありますね。

これまでの働き方をしてたら、家庭でやってみて良かったこと、子どもに対してしてあげたいなって今思ってることも、きっと気付きもしなかったと思うんです。以前は妻に任せっきりで、家のことはあまりやってなかったし。

そういう意味で、すごく得してるなと思います。仕事だけやってりゃいいって思考停止せず、生活できてます。(笑)

さかい:
人間らしい生活ができているんですね。(笑)
VIVITAで働いてると、仕事と私生活の境目が曖昧になっていきますよね。

板本:
別にそれが嫌じゃないんですよね、いつどこで働いてもいいって言われると。

いつコールされても嫌じゃないし、すぐ答えたい時には答えればいい。誰もが仕事したい時にするってことは、その時々でお互いの状況が違うから、レスポンスが遅いことに対して別にモヤモヤもしないし。

さかい:
モヤモヤしないですね。あいついねーのかよ、みたいなことはない。(笑)

板本:
ないない。(笑)

とは言え、急ぎで何かをやらなきゃいけないときは、認識をすり合わせてガッとやればいいし。VIVITAで働いてみて、できないと思っていたこと、当たり前に「こうだ」と思っていた概念を壊してもらえました。こういう働き方が世の中にもっと増えればいいなと思います。

さかい:
クリエイティブな、という意味だと、この働き方のほうが生産性が高いと思うんですよね。だって、もう本当に腹の底から仕事したくないんだけど、机に向かって仕事してるふりをしていることぐらい無駄なことないじゃないですか。

板本:
VIVITAもオフィスがなくなったことで、またさらに考え方が進んだかなと思って。

さかい:
働き方も思考停止せずに、みんなで転がりながら考えていけたらいいですよね。

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食費と学費のはざまで

さかい:
最後に個人的なことを伺いますが、仕事は楽しくやってますか?

板本:
やってます。

さかい:
悩み事とかないですか?

板本:
悩み事はないです。

さかい:
いいですね。
板本さんからおどろおどろしい悩みが出てきても、ちょっとビックリしますけど。

板本:
そうですか?

さかい:
その笑顔の裏にそんな闇があったの!?ってちょっとビックリします。

板本:
みんなにしてる質問なんですよね?

さかい:
してます。みんないろいろありますよ、仕事以外でも。

板本:
あ、そういうこと?

さかい:
そう。でも仕事以外もなさそうな気がする。

板本:
いやいやいや、仕事以外だったらありますよ。
子どもが4人いるんで、食費がやばいよね。

さかい:
だよね〜。

板本:
それぐらいかな?(笑) この先の学費のことについては、思考停止させてます。

さかい:
子ども4人っていいですよね。兄弟がいっぱいいて家庭がすごく楽しそう。って思うけど、食費とか学費とか大変そう・・・。

板本:
お金のことだけじゃないですよね。だって毎回6人分の食事をつくるって、子どもいなかった時と比べたら労力が全然違うんですよ。ボリュームだけじゃなくて、ごはんだよって呼び寄せて、ちゃんと席につかせたりとかね。

さかい:
いま板本家の兄弟構成はどうなってるんですか?

板本:
長女次女、双子の長男次男です。

さかい:
年齢は?

板本:
9歳、8歳、もうすぐ4歳。

さかい:
4歳、そりゃ言うこと聞かないよね・・・。

板本:
ごはん大好きだからすぐ席に着くんですけど。(笑)

さかい:
まあ、学費は、お前たち自分で頑張れって。 どうしても勉強したかったら、奨学金を取れって言うのはどうでしょう。

板本:
そうなんですよね。どこでも選んでいいよって言われてただ勉強してるよりは、自分で頑張らなければ選べる道もない、みたいな。道をわざと狭めて、子どもが自分で考えるきっかけを与えるのも、悪くないんじゃないかな、なんて思います。

行きたい学校に行きたければ自分でその道を模索しろって言われたら、本当に行きたいのか考えますよね、きっと。

さかい:
本当に勉強したかったら、新聞奨学生という手もありますからね。毎朝毎晩新聞を配ると、なんと学費が出してもらえてお給料ももらえるという。

板本:
すごいよね。やってる人いましたからね。

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さかい:
子だくさんの板本家、お休みの日は何してるんですか?

板本:
最近はやっぱり、家にいることが多いです。上の2人は宿題してゲームして、公園で遊んだり、たまに出かけたりしますね。

なんて答えたら正解ですか、これ。面白い回答できそうにないんですけど。(笑)

さかい:
板本家、ほのぼのしてて素敵です。基本的にご家族と過ごしているんですね。

板本:
家で過ごしてたら1日が終わっちゃいますね。

最近は模様替えしてました。子ども部屋を広めには作ってあったけど、子ども4人用に作った家じゃないので。二段ベッドを真ん中に置いて仕切りにして、こっちは遊ぶスペースで、こっち側は勉強机を置いてみようか、とか。

子どもは自分のプライベートなエリアができるとうれしいみたいで、長女次女と一緒に、双子に邪魔されないスペースをここで確保しよう、あいつら邪魔するからなって言って、模様替えを楽しんでました。(笑)

さかい:
可愛いですよね、Zoomのミーティング中に乱入してくるチビちゃん。
何か特別なことをしてるわけでもなく、家での生活を楽しんでいる感じがいいですね。

大家族の定義とは

板本:
ちょっと変わった意見かもしれないけど、子育て自体が自分のやりたいことなのかもしれないって思ってますね。

さかい:
子育てってめちゃくちゃクリエイティブですよ。

板本:
そうですよね。

さかい:
クリエイティブだと思いますよ、誰かの人生にゼロから向かい合うって。
私は子育てしてないけど。(笑)

板本:
面白いですよね。5人目は考えてないですけどね。

さかい:
でも5人目できちゃったら育てるでしょ?

板本:
育てますけど・・・。そこはなかなか踏み込めない領域ですよ・・・。 テレビで大家族の特集やってるけど、大家族の定義って5人目からみたいです。だから、我が家はなりきれてないんですよ。

さかい:
ほら、やっぱり。もう一歩じゃないですか。

板本:
うちの奥さんもそう言うんだけど、でもそこ、張り合うところじゃないよね?って。(笑)

さかい:
だめ?うちの会社に大家族いるんだけどって、言いたい。

板本:
そっちのネタはいっときですけど、僕、一生ですからね?

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さかい:
5人目できたって喜んでたら三つ子だったりするかもしれないですよね。

板本:
そしたら、社会的に誰か助けてくれますかね?みんな助けてって言えば。(笑)

さかい:
とりあえず、板本家の今の状況で三つ子だって判明した時点でクラウドファンディングしたらかなり集まると思いますよ。もう世の中に訴えるしかない。

板本:
本当ですか?三番目が双子だった時点でやりたかったですよ。

さかい:
三つ子って本当にいるの?と思ってたんですけど、私、身近にいたんですよ。お前三つ子だったのかって言う子が。びっくりしたんですけど、実際にいるんで、三つ子。

板本:
いや、いるんで、って(笑)
次が三つ子だったらもう、さすがに、自分でもどうかなあ?笑えるかな、俺

さかい:
3人増えたら9人家族だから、野球チームできますよ。

板本:
野球チームって、奥さんもメンバーに入ってるじゃないですか。(笑)

さかい:
入ってますよ。私は大家族期待してるんで、がんばってください。
クラウドファンディング手伝いますから。

板本:
まじすか。

社会実験の場所として

さかい:
ということで、締めの質問です。VIVITAを一言で表してください。

板本:
これはやはり、「社会実験の場」なんじゃないですか?

さかい:
間違いない。

板本:
だって振り返ると、最初に作るって言ってたものが入社したらもうなくて、何つくる?から始まったりとか。会社で子育て支援のサポートが受けられるようになったりとか、どこで働いてもいいし、いつ働いてもいいよってことになったりとか、立て続けにいっぱいあるんで。で、今、オフィスないでしょ?

さかい:
VIVITAそのものが実証実験。さすがです、異論ないでございます。
くぼちゃんは板本さんに質問ありますか?

くぼた:
質問はないですが、面白い写真(画面キャプチャ)が撮れなかったです。板本さん、なんかポーズとってください。

板本:
嫌だよ。

さかい:
じゃあ、ろくろとか回してみましょうか?

板本:
ろくろ?

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さかい:
ダメだ、板本さんはスタートアップのCEOになれないね。
何かビジュアル的に面白いネタないですか?

板本:
難しいなあ。

さかい:
双子も幼稚園だしね。

板本:
そうなんですよ、今ネタがないんですよ。
だって僕の唯一のアイデンティティーみたいなものじゃないですか、子ども4人。

くぼた:
たしかに。

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と言うわけで、板本家の子どもたち

編集後記

板本さんといえば、キング・オブ・年齢不詳で子だくさん、VIVISTOPでコツコツとモノづくりしてる人。いつも同じ笑顔で、場を和ませてくれるムードメーカーでもあります。他の人みたいに原体験とかないし、このインタビューがどんな記事になるのか想像もつかない・・・!っておっしゃってましたが、アイデンティティと自認している子だくさん部分に焦点をあてつつ、何にもない人なんていない、ということが証明された記事になりました。(さかい)

VIVITAの濃いメンバーに囲まれていると時々自分を見失ったりする事がありますが、そんな事を微塵も感じさせない安定感と包容力がある板本さん。「何も考えてないって言われるんですけど、やっぱり何も考えてなくて。」と、はっきりと言い放っていたところが最高でした(笑)逆にそれこそが板本さんらしくて、本当は誰よりも濃いメンバーなんじゃないかな・・・。(くぼた)

■VIVITAで板本さんと一緒に働いてみてもいいかな?と思った方はこちらをクリック! recruit.jobcan.jp

(編集・境 理恵 × 窪田 有希 /写真・境 理恵 /デザイン・mix)