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VIVISTOP金沢の配膳ロボコンに参加してきました!

VIVIWAREのエンジニアをやっている新居(@hnii)です。

今回は3月21日にVIVISTOP金沢で開催された配膳ロボコンに同僚のかっしーと共に参加したので、その様子を紹介させていただきます。

かっしーの勇姿

今まで、私たちはVIVITAロボコンを主催することはあっても、他の参加者と同じようにロボコンを目指したことが無かったような気がしました。 今回はこの写真の様にガチの参加者として取り組んだ様子をお伝えしようと思います。(自分の写真はなかったので、かっしーの勇姿を掲載します)

配膳ロボコンとは?

今までのVIVITAロボコンは、ロボットにとって障害のある環境を、自作ロボットが走破して、ボールを集めてくる競技として開催されてきました。そのため、新しい大会になるにつれて、障害物などが追加されたり、フィールドが広がったりはしたのですが、基本的なルールは変わっていません。

一方、VIVISTOPは当初、千葉県の柏の葉から始まりましたが、今は各所に広がってきて、地域毎に特色を出して活動を進めています。今回紹介させていただくVIVISTOP金沢についてみると、「食」に関していろいろな活動を進めています。

kanazawa.vivita.club

またVIVISTOPならではということで、食+技術というのが1つの目標になっています。VIVISTOP内ではこのようにVIVIWARE社の製品展示もされています。

VIVIWAREの紹介

今回はこの流れで、「食とテクノロジーズの融合」とのキャッチフレーズで新しいロボコンを開催することになったわけです。 将来、レストランの配膳業務をロボットでおこなうと、どんな風になるのか?どんな問題が発生するのか?などを考える補助線となるような面白い競技をということで、考案されました。

キッチンルームに飾られたロボット達

今回のロボコンは、2022年1月にキックオフミーティングというロボコン説明会から始まって、途中練習会を挟みながら2ヶ月間の作業をおこない、3月の競技会、というのが大まかなスケジュールです。

競技内容について

競技内容はお客様が待つテーブルに、料理を注文の順序で運ぶという至って簡単なルールです。

レストランの中のテーブルの様子

レストランのテーブルの様子はこんな感じです。いつものVIVITAロボコンより、デザインが行き届いていて、とても楽しそうな感じが出ていますね。 今映っているのは、テーブル毎にタブレットで注文をとった状態です。

調理エリアの料理

その注文に合わせて、この調理エリアでロボットにお皿や飲み物を載せてテーブルまで運びます。お皿には料理に見立てた積み木が載っていますので、それを落とさないようにすることが必要です。この競技では、料理をロボットに載せるところ、ロボットからテーブルに配膳するところは人の手を借りることを想定しています。

練習の様子

参加者はどんなロボットを作ろうかといろいろ考えますが、どんな風に作っていけばよいか悩みます。そこで出てくるのがVIVITAロボコンでもおなじみのテンプレロボです。テンプレロボとは主催者側から提供される、大体のことができて皆の雛形になるようなロボットのことです。

最初のテンプレロボット

このロボットの構造を見たり、作ったりしながら自分のロボットをどうするか考えます。

練習会では、いろいろ試している様子が窺えます。

飲み物と皿を同時に運べるロボット

飛んでる!

運ぶ数を増やしたり、ドローンで運ぶ、というような独自の構造のロボットが出てきますね。

一方、私は他の仕事にかまけてあまり進んでません。写真が残っていませんが、走り回る台車部分、お皿の台を傾ける機構を仕事の合間に開発していました。 現地で一回試走しただけの経験で、お皿の料理が倒れやすいので操縦が荒くても操作をなめらかにしたり、坂道を進むときにお皿が傾かないような構造を作っていきました。

最終的なロボットは最終週に一気につくったのですが、それは大きな問題となって大会当日に現れました。

大会当日

天気の良い日でした。この日はVIVISTOPの入っているビル全体でもイベントがあり、参加者も見学者も多数いらっしゃってとても盛り上がりそうでした。

大会がスタートして、一参加者としては自分の出走まで客席から見るだけでしたが、まわりのロボット見てみると不思議なことに気がつきました。

飲み物をたくさん搭載可能なロボット

例えばこのロボットですが、たくさんのお皿や飲み物を搭載できそうです。他のロボットも多数のお皿を載せています。なぜそんなに運べるのだろう、重心が高いと揺れなどのためにこぼれやすいのでは?と私は考えていたのですが、、、あれ?あの手に持っているカバーみたいなものはなんだろう。

競技が始まりその秘密はすぐにわかりました。競技者は、お皿を載せるとカバー状の蓋をつけ、少々揺れてもこぼれない状態にしていたのです。 その結果、重心が高い少々ユレが発生するロボットでも多数のお皿を同時に運ぶことができたのです。あのカバーはあり?と思ったのですが、他のロボットにもだいたい装備されていました。

私は、この時になってやっと参加者のトレンドを掴んだわけです。ルールにはお皿に触るなという項目が有ったような気がするのですが、カバーはアリだったのです。また、カバーをつけるなら操縦は簡単になるので、料理を同時に運ぶことも可能となり複数皿搭載のロボット作りが主流となっていました。

一方私のロボットです。そのトレンドをまったく理解しないまま出場していました。

自分のロボットに料理を載せている様子

このようにお皿か飲み物を1つしか載せられません。また、カバーもないのでとても慎重に操縦する必要がありました。

操縦中

他のロボットは何度も往復できる中、私のロボットはテーブルと調理エリアの間を2往復しかできませんでした。 悲しいです。

この事にはかっしーも当日気が付き、急遽対応しましたがその努力はあまり実りませんでした。

かっしーのロボット達

大会は終了しました。

入賞者の方々

笑みのあふれる入賞者達の姿がこちらです。それぞれ工夫を凝らして点数を積み重ね、勝ち取った賞です。おめでとうございます!

一方我々は「悔しい!もっとああしてれば良かった!」などと悔しい気持ちが溢れ出すのを止められませんでした。 「なるほど、負けるとはこういうことだったのか」というのが私の久しぶりに感じた感情でした。

かっしー悔し涙

まとめ

いつもと違うVIVITAロボコン、「配膳ロボコン」に参加した記録は以上です。 負けにはいろいろな理由があることがわかりました。点数が入らないことも悔しいですが、自分のうまく行くと考えて作ったシステムが有効に働かないときに悔しさが大きくなることもわかりました。

あと今後大切になりそうなことも見えてきました。 競技場に通える参加者と、外部を中心に活動している参加者では、同じルールブックを読んでもとても大きな情報格差がでてくることです。全てのロボコン参加者に対して、試走した他のロボットの状況や、ルールブックの解釈について回答した記録などを説明することが大切なのではと思うようになりました。

また、次回ロボコンに参加する機会があれば、優秀な成績をおさめたいです!

P.S. 今回利用した写真はVIVISTOP金沢よりお借りしました。ありがとうございました!