こんにちは、嶋田です! 今回は世田谷ものづくり学校で開催したワークショップについてレポートしたいと思います。
このワークショップは、S&D Prototypingの三冨さんと共同開催したものです。 三冨さんはプロトタイピングの研究とそれを社会に広める活動を実施されており、VIVIWARE Cellも簡単・楽しく試行錯誤を繰り返してもらうためのプロトタイピングツールということで、ビジョンが親しいこともあり今回ご一緒させていただくことになりました。
ワークショップについて
今回のワークショップは「プロトタイピング」ワークショップなので、「考える」→「作る」→「試す」というサイクルを繰り返しおこないます。 限られた時間の中で「自分の考えを具現化してみる」ということを体験し、それが簡単にできるんだと感じてもらうことが本ワークショップの目的でした。
ワークショップのタイムフレームは以下のようになっており、トータルは150分です。 小学生の集中力を考慮すると長時間のワークショップは難しいと考えられるため今回は150分という時間でおこないましたが、 あまり工作スキルのない小学生がゼロから考えてカタチにするまでをこの時間で収めるということは、私たちとしても初めての挑戦でした。
- 導入15分
- アイディア出し 30分
- プロトタイピング 80分
- 発表 20分
- 締め 5分
プロトタイピングのための仕掛けづくり
今回のワークショップにおけるポイントをいくつかご紹介します。
強制発想サイコロ
今回「自分だけのおもちゃをつくろう!」というタイトルを掲げていますが、何もないところから考えて、といっても取っ掛かりがなければなかなか難しいものです。
そこで今回は、三冨さん発案の強制発想サイコロを使用しました。
サイコロは3種類「動作(インプット)」「対象(オブジェクト)」「結果(アウトプット)」を使用します。
- 動作の例 「ふる」「しゃべる」「タッチする」「読みとる」・・・
- 対象の例 「黒板けし」「ネコ」「おかし」「宇宙人」・・・
- 結果の例 「光る」「出てくる」「消える」「音がでる」・・・
それら3つを振ってランダムな組み合わせを作ります。 例えば、「ふる」×「宇宙人」×「消える」で、「ふると宇宙人が消えるおもちゃ」といった具合です。サイコロを振って組み合わせるので予想外な組み合わせが生まれ、子どもたちもワイワイと楽しむことができます。
気に入らなければ何回でも振り直しOKですし、最終的には決めた組み合わせと違うものが完成しても構いません。 あくまでもこのサイコロは発想のきっかけづくりに過ぎません。
プロトタイピングのための環境
プロトタイピングするために、特別な材料や高度な工具が必要ということになってしまうと本末転倒です。プロトタイピングは、何度も作って試して作って試してを素早く繰り返すプロセスだからです。したがって、プロトタイピングに使う材料は極力安くそして入手性のよい100円均一のもので揃えました。
工具に関しても、ハサミやテープ、ホットボンドなど簡単に使えて即効性のあるものは当然として、一般的なプログラミングのように座学を必要とせずにその日のうちにハードウェアを制御することができる弊社のVIVIWARE Cellを使用しました。
(今回用意した材料の一部)
ワークショップの様子
(サイコロを振って面白そうなアイディアを考える)
(アイディアをカタチにする)
(実際に遊んで試す)
(完成!)
さいごに
今回は弊社にとっても挑戦的なワークショップになりましたが、子どもたちがワイワイと楽しんでくれている様を見て概ね目的は達成できたかなと感じました。今回のワークショップはいろいろと応用や派生ができそうなので、こういったワークショップにご興味のある方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡いただければと思います。