はじめに
皆さんこんにちは!VIVIWARE株式会社の相原です。
いま北海道の上川町では、現地アカデミックプロデューサーの松井さん、大城さんの熱意によって VIVIWARE Cell が大いに盛り上がっています。
以前も、上川町の交流スペース「PORTO」でロボット制作チャレンジが開催されました。 cell.viviware.com
こちらは2023年の1月に開催されたのですが、なんとその時の気温 −14度!!
ついつい「しばれるー」と声が出てしまうくらい寒かったです。
そして今回は、上川町アカデミックプロデューサーの皆さんと Sanagy株式会社がタッグを組み、北海道上川高等学校の授業でVIVIWARE Cellを使ったプロジェクトを実施することに!
それにあたり「全生徒をフォローできるか不安」というご相談を受け、私も技術サポートとして帯同してきました。
デザインプロデューサーのミッションとは
今回の取り組みは、上川高等学校1年生の総合授業の一環として実施されました。
生徒たちはデザインプロデューサーとして、VIVIWARE Cellを使い、上川町の魅力を再発見できる未来のすごろくアイデアをかたちにします。
生徒たちは4〜5名ずつ6つのグループに分かれ、二日間で何もないところからアイデアを出し、VIVIWARE Cellを使ったギミックを設計してプロトタイピング(試作)していきます。
授業の流れは以下です。
- 趣旨説明
- VIVIWARE Cell チュートリアル
- すごろくコンセプトぎめ
- すごろくギミックの設計
- VIVIWARE Cellを使ってプロトタイピング
- プレゼンテーションの資料作成
- グループごとのプレゼンテーション
趣旨説明とチュートリアル
最初にSanagy株式会社の菊池さんが、今回のプロジェクトの趣旨をスライドを使って説明しました。「みんなで共に創ることを楽しもう!」という言葉があり、VIVIWARE Cellが求める「創造するって楽しい、ワクワクする!」とマッチしていて非常にうれしく思いました。
VIVIWARE Cellの使い方は、上川町イチ熱い想いのアカデミックプロデューサー松井さんが説明してくれました。「VIVIWARE Cellってホントなんでも創れるんだよ!」と熱く説明してくださり感謝です。
また、せっかくだからとのことで、私からVIVIWARE Cellの製造工程のお話をしました。
コンセプトとギミックの設計
「コンセプトを出す」って簡単にこれだ!っていうアイディアってなかなか出ないものです。 なので、今回は頭によぎったアイディアを惜しむことなく書いて付箋に貼り、グループ内で共有しました。
集まったアイディアの種たちをカテゴライズしてグループ内で投票しまとめていきます。 次にグループで決めたアイディアをすごろくのコンセプトにするためブラッシュアップし次の工程へ進みます。
- チーム名は?
- テーマを一言で言うと?
- テーマを選んだ理由は?
- どんな人をターゲットとしたすごろく?
- 1番の推しポイントは?
- どんな楽しさを共有する?
- 上記を踏まえた上でVIVIWARE Cellをどうやって使う?
VIVIWARE Cellを使ったプロトタイピング
グループには2セットのVIVIWARE Cellを用意しています。 そのため、プログラミング担当とすごろく工作担当で分かれ作業を開始していきます。
今回特に印象的だったのは、ランダム要素を含んだクジを考えるのに、休み時間を忘れるくらい集中する生徒たちの姿です。
そこまで集中する生徒たちに上川高等学校の先生や運営スタッフもとても驚き、生徒が自ら考えて作った複雑なプログラムを見て「えっ、できたの!?」なんていう先生たちの声も聞こえてきました。 その時の生徒のうれしそうな顔に、私もほっこりしました(笑)。
完成
6チームそれぞれ、個性の溢れるすごろくを紹介します。
なんとこのチームは全員が陸上部というミラクルチーム!陸上部にしかわからないことをVIVIWARE Cellを使用して見事に具現化しています。
特に陸上のスタートのピストル音がギミックでなるのは一品です。素晴らしい!
真ん中にひときわ目立つ黒岳がそびえているこちらは、上川町の四季を具現化したすごろくです。上川町は確かに冬はものすごく寒くて厳しい気候ですが、豊かな自然そして町の人の温かさ、春だってまだまだ冷えますが夏はとっても快適!そんな思いが伝わる作品でした。
VIVIWARE Servo Driverを使ったゲートも、短い制作時間でセンサー感知で動作ギミックを組み込んでいたのがとても印象的でした。
木製建造物の主張が激しいこのすごろくは、学校から帰ったときにいくつ買い食いができるかを競うものです。ただゴールを目指すのではなく、途中の買い食いスポットに停まることができれば買い食いチップがゲットできるという新しいすごろくです。
このグループのメンバーはとても絵が上手で、ひとつひとつが手書きで作成されています。
これもすべて上川町で食べられるスイーツなんです!ん-ーーー食べたい!!!
マス目を六角形の板を張り付けた一風変わったこちらは、学校のイベントをコンセプトにしたすごろくです。 すごろくのマス目の数って確かに大事なんです。イベントを多く入れてしまい、マスが少なくなってしまうとサイコロを3回振った程度で上がれてしまうこともあります。
その点、このすごろくはとてもバランスが良く、特定マスでVIVIWARE Cellが点灯するギミックがとても綺麗でした! ゲーム性を重視して考えられており、白熱のプレイが繰り広げられました!
かわいいクマさんが見えるこちらは、おうちへ帰ることをコンセプトにしたすごろくです。 ちなみにこのかわいいクマさん、上川町のゆるキャラ「かみっきー」です!
www.town.hokkaido-kamikawa.lg.jp
とっても可愛いかみっきーの口癖は「ぽわ~る」、「ぽわん」をつける、です!皆さんココ重要ですよ!!
最後を飾るのは、上川高等学校の闇に迫るすごろくです!詳しいことは書けません!闇です!闇でした!というのは冗談で、ゴールすると修学旅行にいける青春がつまったハッピーなすごろくです。
このチームはプレイヤーのコマを一生懸命工作している姿が印象的でした。確かにコマがないとゲームできないので重要!
グループでのプレゼンテーション
型にはまることなく、自分たちが制作したすごろくを自由にアピールしてもらいました。
なかには初めてプレゼンテーションをするという生徒もいましたが、二日間かけて作ったすごろくに自信があるのか、コンセプトを具現化していることが伝わる前向きなプレゼンテーションでした。
さいごに
作り上げたすごろくで遊んでる時間は、これまでの集大成!大きな声でたくさん笑っていっぱいの笑顔で溢れていました。
学ぶときは真剣に、遊ぶときは思いっきり、上川高等学校の生徒のみなさん!これからもずっと輝いていてください。
今回のプロジェクトに参加したことで、私自身VIVIWARE Cellに対する思いがさらに深くなり、この想いをまだまだたくさんの人に届けたいと改めて感じることができました。
上川町の皆さん、ありがとうございました!