VIVIWAREの新居(@hnii)です。
本日はf-Tech様とのコラボで独自BranchをVIVIWARE Cellに追加して実験した件についてご紹介いたします。
まず、f-Tech株式会社様のご紹介です。
こちらは東京工業大学の藤枝俊宣 准教授が中心となり設立された、「デバイスと一体化する生体界面制御技術により、低侵襲での生体情報の取得や可視化、生体機能の向上や拡張を可能とする生体装着型デバイスの研究開発および製品化」を目指すスタートアップ企業です。
次に事の始まりを説明します。 f-Tech様より、開発中の植物用光合成観測モジュールを、VIVIWARE Cellと接続し観測をおこないたいというご要望をいただいたところから、このコラボは始まりました。
f-Tech様では高校理科の授業などを対象とした、生体界面制御技術を用いた植物の生体情報を取得するための植物用光合成観測モジュールについても研究開発しているそうです。 こちらは植物の光合成がおこなわれているかを生体情報として電圧で出力します。
ただ、実験をおこなうに当たって、このモジュールだけで実験できるわけでなく、他のセンサーデータを同時取得したり、ライトなどを制御して実験環境を変化させたりすることができるような構成を目指しているとのことでした。
そこで、そのシステム全体をf-Tech様で開発するのではなく、光合成観測モジュールをVIVIWARE Cellの一部品として接続できれば、他の部分はVIVIWARE Cellのデバイスで実現できるのでは?というアイデアを思いつき、VIVIWARE社に問い合わせたそうです。
一方、VIVIWARE側はどうでしょうか?
VIVIWARE Cellはもう皆様ご存知だと思いますが、11種類のBranchと無線通信ができるCOREの構成です。無線通信を用いてタブレット上のCell Appと呼ばれるアプリ上からBranchにアクセスしたり、インターネットとの連携ができるようになっています。しかしながら、新しいBranchは作れるのでしょうか?
答えは「将来的にはYes」です。
社内では将来を見越して、いろいろな研究をおこなっています。その1つにArduinoと同じような機能をもつCustom Cellという基板を試作しています。今は社内で使っているだけですが、必要な「しくみ」は製品版のVIVIWARE Cellにも入れています。必要だという声が大きければ検討します!
その基板はこの写真のようなものなのですが、Arduinoと同じようにArduinoIDEで書き込みができ、VIVIWARE Cellと接続するライブラリを持っています。形状はなんとなくArduino Microなどに似てますよね、、、。
ArduinoIDE上では以下の様にCustom Cellというのが選択できて、そのまま書き込みできます。
一般的なArduinoで開発したプログラムを当社のライブラリと組み合わせ一緒に書き込むことで、VIVIWARE Cellに接続することができます。 COREにCustom Cellを接続すると他のBranchと同じように画面に現れます。
今回はアナログ入力端子と照度センサを内蔵させたBranchを作りました。そのため、アプリ上からみると、Branchからは電圧出力と、照度の出力がでていることがわかります。 また、実験装置とVIVIWARE Cellの接続については以下の写真に示します。
今回用いたのはCell Plus v1.3です。
このプログラムはIFTTTで設定したURLに対してデータを複数個送ることができ、データのアップデートは1分間に一度となっています。 また、IFTTT側の設定をおこなうことで、最終的にはgoogle spreadsheetにデータを送ることができます。 このあたりの詳しい仕組みは以下のサイトをご覧下さい。
その結果、最終的に出力されるグラフはこんな感じです。今はまだ動作確認の段階ですが、独自のBranchをつないでデータを送ることができました。 今後このデータを使ってさらに処理をおこなったり、VIVIWARE Cellからの出力を使ってライトを制御したりすることをおこなうことができそうです。
f-Tech様では今後、共同研究をおこなっている高校で光合成観測Branchを用いた実験を計画していたり、今後いろいろ展開を考えているそうです。
これからもぜひ、VIVIWAREをいろいろな方法で使っていただけると幸いです。