VIVITAの壺とは!?
VIVITA管理部のくぼちゃんとコミュニケーターのさかいが、社内のヒト・モノ・コトについてインタビューしまくるコーナーです。VIVITAの魅力をみなさまにお伝えすべく、どこまでも食い下がり核心に迫ります。
- 怪しい会社だと思っていたけど
- 発明家という職業はない・・・
- 挫折して堕落した学生時代
- ユニークな才能を持つ人が報われる世の中に
- ツールとして突き抜けたものにしていきたい
- それが明後日の方向を向いていたとしても
- いつ野に放たれても大丈夫
- 自由と責任は、コインの裏表
- スタートアップが学ぶべきことはテラハに詰まってる?
- みんな好きなことやろうぜ!
- 編集後記
——VIVITAの壺二回目のゲストを言うことで、嶋田さんにお越しいただきました。
ラジオっぽいですね。
——みんな言うんですよ。私はテレビの気持ちでやってますけどね。
さて、いきなりですが、嶋田さんがVIVITAに入社した経緯を伺いたいです。
怪しい会社だと思っていたけど
僕はfor Startupsさんの紹介でした。しかもアプローチが、まさかのLinkedIn経由だったんです。LinkedInって外資系なので、基本的には外資系企業からアプローチが来るんですよ。日本人がLinkedIn経由でダイレクトで日本のベンチャー企業を紹介する、みたいなことは結構珍しくて、面白いから話聞いてみようかなと。それが最初に興味を持った理由ですね。
——最初に会ったのは誰ですか?
僕が最初に会った人はもうVIVITAにいないです。for Startupsの人からは、面白いことやってる会社だからとりあえず遊びにいけばいいよ、って軽い感じで言われて。で、行ってみたら面談だったって言う。半分騙されたみたいな。(笑)
——あれ、なんか、その話聞いたことある。遊びにおいでよ、って言われて行ったら採用!みたいなやつ。そこで決めたんですか?
いや、その時はまだ全然そういう気持ちはなかったんですが・・・。VIVITA側から、僕に興味があるので一度泰蔵さんと話してほしいと連絡がありました。多少前向きな気持ちはあったものの、まだ怪しい会社だと思っていましたね。(笑)
かなりふわふわした心境だったけど、実際に泰蔵さんと会って話してみたら、なんとかなるかもという気持ちになって決めました。面白そうだと思ったし。
——ちなみに今、VIVITAにおける嶋田さんの役割って何ですか?
基本はハードウェアのエンジニアで、最近はプロダクトマネージャーの役割を少し意識してます。昔から多少意識してましたが、ロールにこだわっていたら物事が進まないし、何でもやらなきゃいけないなと思って仕事してきたら、結果としてエンジニア以外の業務の割合が増えてきた、という感じですね。もはや自分のロールが何なのかよく分からないですけど、物事を進めるためにとりあえず何でもやります。
——要するにプロマネですよね。VIVITAに入る前のキャリアを伺ってもいいですか?
新卒でソニーに入社して、パソコンの設計や技術開発に携わりました。通常、新卒で入社すると内製モデルや自社の工場で作るモデルに関わりますが、僕の場合ちょっと特殊で、内製モデルを一個もやってないんですよ。ODM製品の担当だったので、外注、アウトソーシングのコントロールを入社後すぐにやらされてました。
もちろん勉強になるんですが、やっぱり自分で設計開発したいじゃないですか。仕事に慣れてくると時間に余裕が出てきたし、空いた時間で勝手に色々やってたんですよね。
——どんなことを?
技術開発ですね。半導体メーカーさんから新しい情報をもらえたりするので、そういう技術をどうしたら自社のプロダクトに取り込めるか考えたり。設計とは別に評価もしないといけないので、勝手に一年がかりで取り組んで、評価したから入れていいですか?みたいな。(笑)
——新卒で入って何年目くらいでそうなってたんですか?
多分、3年目くらいかな。
——おー、優秀。ソニーってやっぱり面白い会社ですね。でも、辞めようと思うわけじゃないですか、その自由闊達なる理想工場を。何故だったんですか?
僕はずっとVAIOに携わっていたんですが、VAIO事業がソニーから独立したのを機に、ソニーモバイルに異動したんです。そもそもVAIOの設計をしたくて入社したので、そこで若干モチベーションが下がってしまいました。心機一転新しい部署でがんばろうと思ったけど、やっぱりピンとこなくて。
ちょうど29歳くらいだったんですが、ふと、30代を大企業で過ごして成長できるのか?って思ったんです。自分の成長を考えたら、外に出たほうがいいんじゃないかと。そのとき僕にとってどちらがリスクかって考えたら、大企業にいるほうがリスクだったんですね。皆大企業をやめるほうがリスクだと言いますが、そんなことない。必要なら実力つけてまた戻ればいいんです。
——そうなんですよね。10年後には世界がひっくり返っているかもれないのに、大企業にぶら下がっているリスクってすごく高い。そして実は戻れる。(笑)
成長して自分の実力が本物になったら、いつでも戻れるんですよ。だから、まあいいかな?みたいな気持ちで転職しました。むしろソニーとしても、武者修行に出した方がいいんじゃないの?みたいな。(笑)
——ソニーは特に、その風土がありそうですよね。
発明家という職業はない・・・
——遡って、ハードウェアエンジニアを目指した経緯を伺いたいです。
もともと、ものづくり大好き少年だったんです。とにかく家でいろんなものを作ってました。その延長で得意科目も数学や物理だったので、高校では理系を選んで。かつ、僕が高校生だった頃って、IT革命じゃないけど自分たちでホームページ作ったりとか。分かります?
——分かります。インターネット黎明期ですよね。
そうそう。インターネット黎明期で、無料サーバーで皆がカオスなサイトを立ち上げたりして、一番楽しくてワクワクした時期です。だから自分も、HTMLやCSS、Javascriptなんかを勉強してホームページ作って。そこに自分のスクリプトゲームを置くんですよ。無料で配っているものを自分のサーバーに置いて、それをカスタマイズするためにPerlを勉強したりしてました。
その下地があったから、情報やものづくりの勉強をしたくて、大学では電気情報学部に進学しました。情報は独学でできるなという感覚があったので、嫌いなほうの電気を専攻したんです。
——えー!?面白い。
プログラミングは当時から情報がたくさんあって本を読めば何となく分かったけど、ハードウェアは機材も必要だしノウハウの世界だから、そっちを仕事にしたほうが全体的に学べると思ったんです。
——たしかに、学ぶハードルが違いますよね。独学で出来ることと出来ないことがある。
そうなんですよ、電気は結構大変だし、いまだに嫌いです。プログラミングの方が好きです。(笑)
——嫌いな電気を学んでまで、全部を出来るようになろうと思った理由は何ですか?
僕、発明家になりたかったんですよ。(笑) 子どもの頃、エジソンとか発明家の伝記を読んで影響されました。電球やトースターを作って人々のライフスタイルを変えるって、すごいじゃないですか。そういうものが作りたくて、発明家になりたかったんです。そのためには、全部が出来なきゃいけない。
そんな職種はないんですけどね。いまだに悩んでるんですけど、世の中にそんな職種はない・・・。
——発明家でしょ?もう名刺にも書きましょうよ。VIVITA株式会社 発明家 嶋田翔三郎って、名乗ったもん勝ちですよ。
そんな職種はないんですよ。(笑)
今は高度に分業化されてますけど、僕は全部やりたかったんです。もっと言えば、企画から開発まで全部。
——そんな意識高い子どもいる!?
わかんない。(笑)でも子どもながらに、せっかく色々作るんだったら役に立つものを作りたいって考えていたんでしょうね。ただゴミを量産して自己満足で終わるより、人を幸せにするものなり、自分が使って便利なものを作ったほうがいいじゃん、って思ってた気がします。
挫折して堕落した学生時代
——そして翔三郎少年は九州大学に進学したんですね。学生時代は楽しかったですか?
遊んでた記憶しかないです。学部で一回、完全に堕落しました。ようやく受験から解放されて、自分のやりたい勉強ができると思って大学に行ったら、本当に授業がつまらなくて。何のためにやってるか、これが自分のやりたいこととどう繋がるか全然分からなくて、挫折しました。で、学部では遊び呆けてましたね。院では少し真面目になりましたけど。
——挫折しながらも大学院に進学した理由って何ですか?
ここにも少々複雑な理由がありまして。この道で挫折したので、公務員の勉強を始めたんです。半年くらいかな。筆記は受かったけど面接に落ちて、それはそれで挫折しました。で、決断するときが来るわけですよ。公務員浪人をするか、院試を受けるか。
どうしようかなって迷ってるときに、とりあえず試験を受けるよう教授に勧められて、勉強して受験したら合格して。そこから若干心を入れ替えましたね。
——心を入れ替えたきっかけは?
腹を括ったんだと思います。学部の勉強も挫折して、公務員試験もダメで人生に迷ってましたが、院に行くと決めたからには、ちゃんとやならきゃと。お金もかかるし時間も使うし、真面目に授業を受けて研究しようと思いましたね。
——へー。院では勉強が面白くなったんですか?
研究は面白かったです。授業も、院では比較的面白かったですね。電気とはまた違う半導体の世界で、物性という化学寄りの勉強なんかもして、広い知識を得られから面白くなったのかな。発明家としては良かったです。(笑)
ユニークな才能を持つ人が報われる世の中に
——では、発明家の嶋田さんがVIVITAでやりたいこと、実現していきたいことを教えてください。
大きなビジョンとしては、教育そのものを変えていきたいですね。受験システムとか。そもそも僕は試験が嫌いで、あんまり受験勉強もしてこなかった人間なので。暇さえあればホームページとかいじってましたしね。(笑)
——よくそれで九州大学に入れましたね・・・。
何だったら僕、前期日程は九大じゃなかったんですよ。前期で違う大学に落ちて、後期で受けました。
——東京とか、京都とか?
東京ですね。先生に受けろって言われて、別に僕はどうでもよかったんですけど。とりあえず受けて落ちて、でも浪人はしたくなかったんで、後期は自分の学力で入れそうなところにしたら九大だったんです。
——ホホホ、なんでしょうねぇ、ほんとねぇ。
いやでも授業はちゃんと受けてましたよ、宿題もちゃんとやってた。(笑)
——いるよね、授業受けただけで学力ついちゃう人。
——いるいる。いたわ〜、ここに。感じ悪いわ〜。(笑)
だって本当に家で勉強するの嫌いで。参考書とか問題集とか嫌いで。隙を見て、親の目を盗んではプログラミングしてましたねぇ・・・。
——そこまで夢中になったプログラミングの道に進んでないっていうのが面白いですよね。
きっと僕みたいな、勉強嫌いで別の何かに夢中になっちゃう子どもはたくさんいますよね。僕はたまたま勉強がバランスよく出来たので国立大学に入れましたけど、何かひとつだけ突き抜けていても大学には入れない。社会に出てモノづくりしたら、そういう子のほうが強かったりするんですけどね。ヤル気さえあれば知識は後から身につけられますし、そういう人たちが報われる世の中のほうがいいですよね。
大企業はそういう世界じゃないから。先に入った人が偉いとか、プロパーじゃなきゃ出世できないとか、実力主義の世界じゃない。教育も含めて、社会のそういう部分が変わればいいなと思います。
——そうですね。少しずつ変化してますけど、まだまだ。
ツールとして突き抜けたものにしていきたい
細かいことだと、実現していきたいことはたくさんあって、VIVIWAREもそのひとつです。世の中には似たようなプロダクトがいくつもありますが、突き抜けてコレだ!というものはまだ無い気がするし、本当にツールになりきれてるものって無いと思うんですよね。
まだちょっとオモチャっぽいというか、それを使って終わり、というところに留まってる。ちゃんとツールとして突き抜けたものを生み出したいです。他にもいっぱいやりたいことあるんですけどね、ただ時間がないだけで。
——それはVIVIWARE以外ってことですか?
そうですね。例えばコミュニケーションツールとか、すごく作りたい。
——子ども同士の?
子ども同士かな。トラブルや犯罪に巻き込まれるリスクがあって大抵のSNSサービスには年齢制限があるけど、やっぱりリモートでコミュニケーションできたら便利じゃないですか。年齢で縛るんじゃなくて、そのリスクを飲んだ上で安全を担保できるコミュニケーションツールを作るには、どうしたらいいか。面白い課題だと思うので、取り組んでみたいですね。
——VIVIWAREも含めて、VIVITAがプラットフォームになるようなイメージかな。
そうですね、全部つながってると思います。
あとはね、本当はVIVISTOPのクルーもやりたいんですけどね。
——えっ、そうなの?初耳。
したいですよ。学校の先生になるのもいいなーと思ってた時期があったんで。でも単純に柏の葉までの移動時間が長くて、なかなかその時間が確保できない。ここ(人形町)にあればしょっちゅう顔出しますけどね。
——VIVITAはいまのところ、エンジニアと子どもたちに物理的な距離がありますよね。エンジニアが開発しているそばで子どもたちが活動していて、相互にコミュニケーションが取れる環境が出来ればいいなと私も思います。
エンジニアの仕事ってどういうものか、子どもたちに伝わったらいいですよね。将来そうなりたいって子も出てくると思うし。
——そういうVIVISTOPを作りたいですね。そしてぜひ、翔三郎少年も発明家になりたいという大きなモチベーションがあったから、嫌いな電気の勉強も耐えられたんだよ、という話を子どもたちにしてください。(笑)
いやほんとに、そうですよね。(笑)
それが明後日の方向を向いていたとしても
——さて、VIVITAが成長していくなかで、解決すべき課題だとか、変えていきたい部分はありますか?
いまVIVITAは社員30人くらいですよね。おそらくもう少し増えると、組織の問題が出てくるんですよ。そこをどうするか。答えはないですけどね。
——どんな問題が出てくると思いますか?
今のままのシステムで、みんな自由にっていうのは難しさがあると思います。もちろん自由は大事ですが、50人を超えてくると泰蔵さんも一人一人を把握できなくなりますしね。今はまだ泰蔵さんと直接話せる規模なので、不満があったら直接言うことが出来ますけど、社員が増えれば新しく入った人ほど泰蔵さんが遠くなってしまって、不満がくすぶる可能性がある。いわゆる”組織”は作りたくないですけど、中間の受け皿というか、メンタリングやコーチングする立場の人が必要になってくるかもしれないですね。
——いま現在、こうしたらいいんじゃないかって思うことはありますか?
今ですか?うーん、難しいですね、困りごとはいっぱいあるんですけどね。説明が難しいけど、みんなである程度ベクトルを合わせてタスクにフォーカスさせていけば、もっと早くやりたいことがやれるんですよ、VIVITAって。人のスキルレベル的にも、もっと効率的に仕事ができるんです。そこに対して若干思うこともあったりしますが、同時に一長一短だと思っていて、その人がやっていることが明後日の方向を向いているかもしれなくても、巡り巡って本筋に戻ってくる可能性がゼロではないんです。
誰一人間違ったことはしてなくて、それぞれの思いがあって必要なことをしているはずだから、必ず一周回って戻ってくると思います。ただ、効率良く進めたければフォーカスしたほうが良くて、ちょっとだけモヤモヤする。でもそれがVIVITAの良さでもあるので、否定できない。バランスが難しいところですね。
——先ほどおっしゃってた、人数が増えることで生じる懸念にもつながりますね。
そうそう、そこがもっとカオスになるなと。10人で意見が違うのと、50人で意見が違うのでは次元が違うじゃないですか。
——両立させていけばいいかもしれないですね。チームとしてやるべき仕事と、自分が実現したいこと、半分ずつコミットするとか。
そうですね。マネージじゃないけど、そこをうまくアドバイスしながらバランスを取っていく役割の人が、もしかすると必要になってくるかもしれない。人数が増えるとコミュニケーションが大変になってきますしね。
——悩ましいですね。VIVITAの良さを残しながらというのは。
ぶっちゃけ個々がリスペクトし合えれば、別に何でもいいと僕は思ってるんですけどね。人が増えてお互いが見えなくなってくると、不安とか不信感とか募るじゃないですか。そうなると段々リスペクトが出来なくなったりするので、そこを解消していけたらいいですよね。
いつ野に放たれても大丈夫
——VIVITAで働くことについて伺いたいんですが、ここでしか得られなかったと思うことはありますか?
何でもやれる、やっていい環境なので、本当にスキルが増えましたね。スキルと言うより、生きていく力を身につけました。(笑)
今だったら自分のスキルセットにないタスクを振られても何とかできるし、自分のバックグラウンドにない業界に放り込まれても何とか生きていけるんじゃないかって気がします。どうにか自分で調べるなり、他の人に頼るなりしてサバイブする力が備わりました。それは大企業では得られなかったと思います。
——どこに行っても生きていけますね。自由ってそういうことですよね。自分で考えて動かないといけない環境って、バイタリティを生み出しますよね。VIVITAは指示待ち人間がいない会社なので、逆にそうじゃないとやっていけないですしね。
そうそう、そういう意味では結構つらい環境だと思うんですよ、うちの会社って。今はまだいいほうですけどね。昔に比べると方向性も定まってきてるし、プロダクトもあるし、それに対してやるべきことや足りてないものが見えてるから。
——次の質問は「VIVITAに入ってから自分が変わったと思うことはありますか?」だったんですが、まさにそれですね。
そうですね。生きていく能力が身についたので、いつ野に放たれても大丈夫。(笑)
自由と責任は、コインの裏表
——ちなみに仕事は楽しいですか?
また難しい質問ですね。楽しいの半分、きついの半分ですね。いや、楽しいの3割かもしれない。(笑)
——減った!(笑)楽しいと感じるのはどの部分ですか?
世の中のいろんな会社を見回したときに、自分のやりたいことがやれる環境って、そんなに無いと思うんですよね。そういう意味でVIVITAはかなり恵まれているし、そんな環境で自分のやりたいことやらせてもらって、そこを楽しんでいるのが3割です。
7割は・・・。「自由」には責任が伴うじゃないですか。大企業で仕事振られてこなしてるほうが精神的には楽ですよね。思考停止していようと、上司に指示されことをちゃんとやってれば、それがどういう結果になろうと上司の責任になるし。
でも今は、「どういうことをやるか」から考えないといけなくて、その責任は自分にあるわけです。もしかしたら一年に、何百万とか何千万を無駄にしている可能性もあって、責任がつきまとう。そのつらさが7割です。
——3割は自由で楽しくて、7割は自由でつらいなんて。(笑)
おそらくVIVITAの事業がもう少しサステナブルになったら、きっともっと気が楽だと思うんですよ。今はまだ売り上げもないし、ましてや売り上げがあがったとしても、黒字になるのが何年後か分からない。そんななかで自分がやっていることの重大さを感じてしまうから、つらいんじゃないんですかねぇ。
——たしかに、今が一番つらいかもしれないですね。
もちろん自分だけで負ってるわけでは無いですけどね。
——もしその責任が発生しなくて、作りたいものを作っていい状況だったら楽しいのかな。
うーん、分からないけど、そこってコインの裏表みたいなもので、楽しさには必ずつらさが伴うから。比重の問題で、今が7割つらいっていうだけなんですよね。もし100%楽しかったら、そんな大したことをしてないんだと思います。
——おお、すごい。真理ですね。翔三郎が真理を語りました。
スタートアップが学ぶべきことはテラハに詰まってる?
——というわけで、解決しない悩みを抱えている嶋田さんですが、お休みの日は何してますか?
僕はインドア派なので、基本的に家にいますね。ゲームしたり、平日に録画したテレビ観たり、Netflix観たりしてます。
——テラハ勧めてましたね、そういえば(笑)
テラハはすごいですよ。スタートアップの人は観た方がいいと本当に思います。テラスハウスのなかには上下関係とかないわけじゃないですか。そこで一定のルールに沿って共同生活を送ってると、揉め事が起きるんですよ。スタートアップと似てるな、と思って。不穏な空気を作り出す人に対して、どう対処するか。1対3の構図で呼び出して泣かせちゃうとか、大人の対応ができる人はやんわり諭したりとか。いろんな人間性とドラマがあるんですよ、そこには。
——テラハで大切なことを学んできたんですね。
学んでますね(しみじみと)。
スタートアップに大切なことは、全部テラスハウスが教えてくれた。
——それ、記事のサブタイトルにしますね。
みんな好きなことやろうぜ!
——では最後に。嶋田さんにとってのVIVITAを一言でお願いします。
”子ども”みたいな感じかな。創業期からいて、システムとか仕組みとか、自分たちで作ってきたから。育ててきたという思いがありますね。子どもって言っちゃうと何だか偉そうですけど。
——そんなことないですよ。これからも子どもの成長を見守る感じでお願いします。VIVITAのみんなにメッセージがあれば。
みんな好きなことやろうぜ!
——いいですね〜。そこには嶋田さんの葛藤があるわけですけども。(笑)
葛藤はあります。(笑)
でも、好きなことやって、且つ、お互いにリスペクトできたらいいかなって。変に疑ったりせずに、あの人はきっといいことをやってると信じる。好きなことをやる人も、その環境を与えてくれている周囲に感謝の気持ちを持って。
——性善説ですね。
VIVITAは基本的にそういう会社なので。泰蔵さんが性善説でやるっていう考えなので、システムも性善説だし。
——VIVITAのその文化は本当に素晴らしいと思います。性善説が優位の環境のほうが、人の行動って自ずと良くなりますよね。
そうそう。お互いを信じて、好きなことやろうぜ!
編集後記
嶋田さんがどんなビジョンでVIVIWAREを開発しているか、どんな思いでチーム造りをしているか、そしてテラハ推しの理由を改めて伺えて、実に有意義なインタビューとなりました。この世に「発明家」という職業はない、とお悩みの嶋田さん。いつか人のライフスタイルを変えるようなものを発明して、名刺に堂々と「発明王」と刷っていただきたいです。が、その前に、VIVIWAREが「ツール」として完成して、嶋田さんの「楽しい」の割合が増えることを切に願っています。(さかい)
弊社のVIVIWAREプロジェクトPMの嶋田さん。ちょいちょい出てくる生意気(笑)な発言と、発明家になりたかったという子ども時代が嶋田さんをよく表してるなと思いました。本当に意識が高い。そしてそんな嶋田さんだからこそチームの皆を引っ張っていけるし、私自身もインタビューする中で、こんな人と働けるのは改めて嬉しい事だなとしみじみ感じました。「自由と責任は、コインの裏表で、楽しさには必ずつらさが伴う。もし100%楽しかったら、そんな大したことをしてないんだと思います。」 この発言は、本当に刺さりました。(くぼた)
(編集・境 理恵 × 窪田 有希 /写真・山森 文生 /デザイン・mix)
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